昭和のかほり

 

その店は静岡は菊川駅近くにポツリとあった。午後からの仕事、地元工務店ささんへ伺う前の腹ごしらえのために店を探していたら、たまたま見つけたのだった。

 

 

 

 

 

 

建物は新築でこじゃれているのに、なぜこんなにボロボロ?と一瞬思ったものの、「わざと」の意思はすぐに分かった。ボロボロっぽく見せてはいるが、おしゃれに丁寧に手を入れていることも、外観廻りに滲み出ている。

 

 

 

 

店内は店内で、椅子も机もバラバラ、インテリアも統一感がなく“お店の家具やインテリアにお金がかけられないから、どっからかもらってきた物や廃品でいいや”という、まさに下町の昭和のかほりが。

 

 

 

 

 

 

でも、ぐちゃぐちゃであっても、コンセプトというか「バランス」が大事で、それがあ〜た、なかなか難しい。でも、この平成の新築住宅の「ビンテージ」なお店は、おいらの好きな居心地のいい“昭和のかほり”なのだ。

 

 

 

 

 

ランチの煮込みハンバーグも旨かったねな。ちゃんと作ってる、って思った。食事を終え工務店さんのところへお邪魔した時に、この店の話しをしたら「うちで建てさせてもらったお客さんのお店なんですよ!」と。いやはや、ご縁ですねえ。

 

 

 

最近はキレイで、いやキレイ過ぎて無菌状態というか、毒気のない街や店が多く、セレブやブルジョアやエリートという方々に好かれるようなところが多すぎる。煙草も吸えないし・・・まあ、ごちゃごちゃした下町の商店街育ちのおいらのひがみ、なんだろうけどさ。旅ガラスで日本全国の繁華街や飲屋街を長年徘徊してるけど、どんどん無くなっていくなあ「昭和のかほり」が。

 

 

 

 

忘れ物

 

 

尿意をもよおす。慌ててトイレに行く。便座を上げて用を足す。

あっ、ウンチがしたくなった、と体を反転させて便座に座る。

僕の場合、15秒でそいつは肛門から出切ってしまう。ほっとする。

 

 

 

 

スイッチを押して肛門を洗ってもらう。気持ちいい〜

水を流してそいつに別れを告げる。そいつが未練がましく残っていては困るので最後まで見届ける。僕は手を洗ってトイレを後にする。そして気付く。

あっ、おしっこしたくてトイレ行ったのに、放尿することを忘れていた、と。

まったく、また忘れ物をしてしまった。ガキの頃からまったく変わらん。

 

 

 

 

で、これは確か横浜ブルーライン、湘南台のトイレだったと思う。便器を挟んで、県道と私道の境を表記してある。どうしてここに? と思うが意味が分からん。

 

世に中は忘れ物と意味不明に溢れてる。